20211002_帰省とウイルス

弾丸帰省

 父と2人で田舎に弾丸帰省してきた。お盆の帰省を諸々考慮して遅らせた結果このタイミングになった。始発で空港に行って21時頃ようやく帰宅した感じで、かなりヘトヘトです。思えばまともに東京から出たのは一年ぶりくらいだった。偉くない? 宣言明けということもあり機内はほぼ満席だった。

 この歳になると帰省という言葉にワクワク感は一切無い。お墓参りをして、もう誰も住んでいない家の掃除をするとかそのくらい。もはや田舎には失われていくものしかない。ただ、墓参りという行為のためだけにかなり長い道のりを要するのは巡礼のような風情があってなんか良いなと思う。墓の立場からすれば足繁く通って線香上げてくれる方がいいだろうけど。

 

ミウイルス

 道中で前に触れたウイルスの本を少し読み進めた。眠くてほとんど進まなかったが、以下気になった点を箇条書き。

 

・「生物」とは、「細胞」からできていて、「自立して代謝」を行い、「自己複製」を行うことができるものである。この意味で、リボソームを持たないウイルスは生物にはあたらない。ただし、他生物の細胞に感染し、そのリボソームを借りて複製するわけなので、「生命」であるとは言えるかもしれない。

・ウイルスが細胞と異なる点として、リボソームを持たないことの他に、「電子顕微鏡でないと見えないくらい小さい」ということが挙げられる。ところが、「ミミウイルス」というでっけ〜ウイルスが発見されたことでこのイメージは覆される。

・ミミウイルスを始めとした巨大ウイルスは、感染した細胞内に「ウイルス工場」と呼ばれる構造体を形成する。ミミウイルスのウイルス工場では、どんどんDNAの複製が繰り返され、最終的に宿主であるアメーバの細胞核と同じくらい大きくなる。いわば本来の細胞核と別に「ミミウイルスの細胞核」とでもいうべきものができたという風情である。

・このようにして殆どの機能をウイルスに乗っ取られてしまった細胞を「ヴァイロセル」と言う。カッケ〜。この時元気にタンパク質を合成してDNAを複製するウイルスは普通に自己複製できているわけで、もはや「生きている」と言える。このヴァイロセルがウイルスの本来の状態だとするなら、我々がウイルスと言われてイメージする「ウイルス粒子」は生物で言う「生殖細胞」にあたるものでしかない。

・筆者や他の博士はかつて「細胞核はウイルスを起源としていたのではないか」という仮設を発表したが、これはトンデモとして学会からは無視された。が、このウイルス工場と細胞核の類似性は巨大ウイルスが細胞核形成に関わっていた可能性を示唆するかもと少しだけ注目を集めたという。ロマン!

 

そのほか

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