20211222_SHHisファン感謝祭

シャニマスの話

SHHis感謝祭 ネタバレあり

 ようやくにちか・美琴両視点読んだ。読んだが……こんなにも感想が言いづらいシナリオがあるかよ!!!と思う。自分達で出題した問題に「いや〜、これむずいっすよね……」とうだうだ言っているような重苦しさが最後まで続く。本気で新規ユーザを呼び込む気があるのならこんなシナリオは出さなくないですか? まあそういうところが好きでもあるんですが…。

 

 「何かがずっと違ったまま」「次で出せ、協和する音を」とあるように、シーズの2人(と斑鳩ルカ)の「声=ヴォイセズ」は最後まで協和しない。感謝祭はにちかさんが自分の声をループさせて美琴さんの「台」になる、という形で終わるが、これが「美琴が1人で踊ってるなら、誰かが2人にしないといけない」の解であるとは思えない。(一方で、「七草さんの一音のためのステージとも言える」とある通り、にちかさんの武器も確実に磨かれていて、あと少し何かがうまくいけば調和するような予感もある)

 物語中にはこうした不協和、「ズレ」のモチーフが繰り返し登場する。例えば冒頭の「チャンネルを回す」。ジェネレーションギャップの「ズレ」に始まり、中盤の砂嵐の演出などは「周波数が合わない」ことを表していると思う。「車」も重要で、ノー・カラットでは同じタクシーに乗っていた2人が今回同じ車に乗るシーンはない。「上へ、上へ」のダンス表現を求められる一方で、高速は渋滞し、下道を行く羽目になる。こうして見ると、(ラジオの)チャンネル・車・高さの比喩を一挙に表現したタクシーの場面の手腕すごいな。

 終盤の「できないって言いに来ました」のシーンも、3人はそれぞれ別々に集まった。Pはにちかさんを探して、にちかさんは美琴さんを探して、美琴さんはずっとステージだけを見ている。「感謝」という言葉は、美琴さんにとっては「ステージのために私を捧げること」、にちかさんにとっては「美琴さんのために私を捧げること」だ。自らを擦り減らす様は、ベリソで言う「あいの赤字」を想起させる。ただ、3人が同じ場所に集まれたということと、にちかさんが「できない」と言えたことは前向きに捉えてもいい気がする。Pの存在もあり、ルカさんの時の繰り返しにはならないのは確かだ。

 ルカさんの立ち位置も本当にしんどいなと思う。当初のイメージほどダウナー系ではなく、むしろアイドルに情熱的で、美琴さんとかなり対等なパートナーとしてやれていたことが今回わかる。事務所の方針さえ合っていれば…。こうなってくると、ルカさんの「カミサマ」がどこまで本人の意向に沿っているかも怪しくなってくる。彼女もまた「八雲なみ」ではないのか。

 

 あとお笑い芸人とのシーンが辛かった。ノー・カラットでは「あの冴えない芸人と違って私は餃子なんていらない」と決めたにちかさんが、ちょっと身内向けの当たりの強さを見せた途端「兄貴とかじゃないからね」と突き放されるシビアさ。でもにちかさんが選んだ道とはそういうことであり、ちゃんと言葉で言ってくれるだけまだマシなのかもしれない。ほんと、にちかさんが楽しそうに仕事してるとこが見たいよ…。

 天井社長の「成果とはなんだ」は、今年のシャニマスが問い続けてきた「仕事とは/幸せとは」という問題と同質だと思う。これに対する解はベリソで暗示されているものの、「カメラに映らなきゃ意味がない」という力学がどうしても2人の邪魔をする。今後まだまだ時間を使ってこの問題に向き合っていくのだと思うが……答え、あるのか!?!? そろそろ2人が真っ当にいちゃついてるコミュが読みたいんだが!?!?

 

日曜日

 この間の日曜日はシャニマス・マリカ杯・M-1と色々固まりすぎだったので、遅ればせながらアーカイブで諸々チェックしている。M-1は錦鯉・オズワルド・真空ジェシカロングコートダディあたりが特に好きだった。オズワルドのM-1直後のラジオも確認したが、決勝1stを一位で抜けた時点で優勝を確信してナタリーを意識した振る舞いをしてしまっていたのが敗因という話で大笑いした。

 マリカ杯では卯月コウを応援している。予選突破インタビューで「剣持との関係値が変化した今どういうスタンスで絡むべきか」を真剣に検討している様子が面白かった。「かませなかったぜ…」「いいよ別に、頑張らなくて」の会話をリスナーがエモがってるの最高。