20210818_プリパラの話をするオタク

プリパラの話

 今日は「アイドルランドプリパラ」というプリパラの3年ぶり?くらいの新作アニメがオンライン上映される日なので、プリパラの話をします。

 

プリパラの歩み

 そもそもプリパラは無印が2014年から約3年、後継の「アイドルタイムプリパラ(アイパラ)」が1年と計4年ほど放送されたアニメである。私はアイパラのあたりからリアルタイムで追い始めた人で、そこから前身に当たる「プリリズ」なども含めたシリーズ全体のファンになった。その中でもやはり自分の中でプリパラは特別な作品であり、ファンの熱量的にもそういう傾向はあると思う。

 その証拠に、プリパラはアニメが終わってからも継続的に声優によるライブイベントが行われ、そのたびに新曲が披露され、驚くべきことに「アニメ終了後に作られた曲だけで構成されたフルアルバム」が発売されるまでに至った。そして昨年、ついに「アイドルランドプリパラ」という新作アプリゲーム並びに同名の新作アニメの製作が発表。そんなことある? 残念ながらアプリのサービス開始が延期されたため、先にアニメだけ上映しようというのが今日のイベントだ。

 

ギャグについて

 では何がそんなに魅力的なのかというと、端的に言い表すのは難しい。良いところはキャラクター・楽曲・3DCG・ストーリー…と色々あるが、特に優れている点として「ギャグの面白さ」は欠かせないと思う。

 

kagem.hatenablog.com

  このことについてはKagemさんの記事がわかりやすい。「5. プリパラの特殊性」にギャグが例示されているのでそこだけ目を通してもプリパラのすごさは伝わると思う。

 

このようにプリパラは、ありとあらゆる場面で、いかなる悪ふざけの度合いのギャグであっても、おもしろさを隠蔽することで、「神から発信されたギャグ」を「世界の中にある違和感」に留める演出がなされてきました。(中略)おもしろさを強調せず、それが世界のありのままであるように描いた結果、「ギャグかどうかわからないが、ギャグじゃないとしたら異常」な意図不明の違和感に満ちた作品に仕上がっています。

 プリパラのギャグはよくシュールや不条理と言われるが、あくまで「この子たちの個性が強すぎる結果、こうなっているんだな」とキャラクターの魅力に回収して納得させる腕力が単なる不条理ギャグを超えた点だと思う。他にも感動的なシーンにあえてギャグを入れて照れ隠しするみたいな技法も多用されているので、プリパラを見る際はぜひギャグに注目してほしい。

 

アイドルランドプリパラ#01「アイドルあまりました!」

 で、新作見ました!!!! めちゃくちゃ良かったと思う。動くらぁら達がまた見られるというだけで感無量なんだけど、それ以上に作品としてちゃんと「意味のある新作」をやりますよという気合が感じられてよかった。

 まず、新キャラの香田澄あまりさん。高校一年生の彼女は、かつてアイドルに憧れていたけれど、その頃の自分は「中二病こじらせてた」と黒歴史化して、今はアイドルなんてなれるわけないと教室の片隅で一人過ごしている。高校生なので作画も全体的に大人っぽい。そしてなんとこの作品時空では「プリパラ」はみんなの記憶から消えてしまったらしい…。ここまででもう完全に、この作品が「かつてプリパラを見ていた子」に目配せしていることが見て取れる。

 おまけにらぁらはあまりさんがかつて憧れていた時と変わらずなぜか小学六年生のまま歳をとっておらず、この作品がスルーしてきた「時空の歪み」に真っ向から取り組もうとしていることが伺える。

  アドパラ発表直後の自分のツイートだけど、ちゃんとこの懸念回収されそうだよ…良かったね私…。そもそも大本がアプリゲームという時点で女児より対象年齢は上になるし、こういう手付きになるのは自然だったかもしれない。

 

 ストーリー以外も良かった。ギャグの切れ味は健在だし、3DCGは進化してるし、OPはめちゃめちゃ美麗だし。あと小6と高1が仲良くしてる様子も色々と嬉しいし。なんかもう、あまりにもちゃんとプリパラだったので言葉もないな…。何話まで続くのかわからないけど、今後も大いに期待したい。面白かったです!

 

  そういえばこれ、「ボルダリング」が辛うじて台詞として出てきただけで別に重要でもなかったし、マジでなんだったんだ。