20210923_物語的存在ではないあなた

出来事

 友人とバナナリーフカレーを食べに行った。原理はよくわからないがうまい。

 その後は映画『ドライブ・マイ・カー』を観た。めっちゃ良かったです。終わった後、しみじみ良かったな〜という気持ちと村上春樹感のしゃらくささすごかったな〜という気持ちが同時に去来する。自分が傷ついているという事実と向き合い、人生を自分ごととして引き受け、できる仕事をやっていくしかない…という話で、シャニマスが好きな人には刺さる部分がある気がする。あと他者の他者性という面では平野啓一郎の『本心』ともかなり通じる。3時間あるので膀胱コントロールが大変だけどおすすめです。

 

幽谷霧子さんの誕生日

 今日はシャニマスのアイドル、幽谷霧子さんのお誕生日だ。おめでとうございます。

 

 ありがたい文章。ていうかこんな合同誌があったのか…。

 

 霧子さんの世界観は本当に魅力的だ。「霧子だけがシャニマス世界のループ構造に気付いている」なんて冗談を言われたりするが、ある意味では本当にその可能性はあると思う。夢と現実のあいだにあえて境界を引いておらず、連続するものとして捉えている…そんな我々の考える「現実」観とは異なる感性をもった霧子さんだからこそ、ひょいっとこちら側にやってきてもおかしくないという気にさせられる。一番「いなさそう」だから「いそう」という不思議。

 では霧子さんのそういう世界観の出発点が何かというと、これはぶっちゃけ分からないとしか言いようがないが、1つには孤独というものがあったのではないか。多忙な両親や、包帯という身体性を外側から確かめるアイテムからは、存在の置き場のわからなさがあるような気がしている。いやどうだろう。彼女についてわかったような気になれたことがない。あるのは霧子さんを物語の道化や狂言回しのような位置に据えずに人間として尊重したいという気持ちだけだ。彼女が3000グラムの質量を持って十数年前の今日生まれたという事実だけだ。誕生日おめでとうございます!! うおおおおおお!!!!

 

匿名ラジオ/#273「偉人伝みたいに幼少期のエピソードを現在の活動に強引にヒモ付けよう!」

youtu.be

 内容の面白さもそうなんだけど、真っ先に思ったのは「これって就活で無理やり自己PR書くときにやったやつじゃない?」ということだった。あの時は志望業界に合わせて「自分を形作った(と言えなくもない)エピソード」を引っ張り出して使っていた。が、実際みんなそんな漫画の回想シーンみたいに決定的な自己形成エピソードを持っているものなんだろうか? 今の自分は、もっとなんでもない出来事の積み重ねでできた一貫性のない存在だという気がしている。さきほど霧子さんの世界観はどのように形成されたのか…という話をしたが、実際のところ一つに収斂されるような明確な背景はないんじゃないか。彼女は人間なのだから…。

 

 あっ! 今シャニマスがキャラクターの過去を描くことを避ける理由の一端が見えた気がするな。あれって相手を物語的存在ではなく今目の前にいるあなたとして見るために必要なことなんじゃないか。いや、なんか天啓を得た気がしたけどどうなんだこれ。むしろ自明な気もするな。わからん。何が言いたいのかよくわかりませんでしたね。いかがでしたか?

 

そのほか